かつての社員に教えられて「聖者たちの食卓」という映画を観に行った。
前島さん姉妹が、古民家でやっている古い農家集落の中の1軒屋。
最初の人には少しわかりにくい場所だが、玄関を入ると、どこにそんなパワーがあるのかと思える可愛い美人姉妹が迎えてくれた。
会費は2千円で、インドに長年住んでいた人が作るカレーの食事付きである。
映画の内容は、シク教(16世紀にグル・ナーナクがはじめたイスラム教とヒンズー教を融合したインドの宗教)の黄金寺院で毎日10万食が提供されるというドキュメンタリー。キッチンを撮影した様子は、音楽も ナレーションもない不思議な映像である。
我々が使う近代的な調理器具は一切なく500年近く前と変わらないと思われる調理風景。人々の善意と奉仕によって何世紀にもわたって続けられてきた無料の食事提供はシク教の教義の体現として表裏一体をなしていると思われる。
画面から伝わる小さな事に拘らない大らかな安心感は、かつてインドを旅した頃を思い出され大変懐かしい感慨に耽った。
インドは古代が息づく不思議な国である。そして人間の原点を考えさせられる国でもある様に思われる。
映画会の後、調達に苦労したというバナナの葉っぱのお皿にインドの本格的なカレーが出され、古民家の和室で30人程の人達と戴いた。
レシピの説明を受けシナモンのよく利いたチャイを楽しみ、前島さん姉妹の父親がつくったサトウキビやイチゴも提供されて、映画会以上にこちらも良かった。
また、集まっている人達も、自然農法をやっている人や、ライブの店をやっている若者など同じ方向を見ている人達が集まっている感じで良い場の雰囲気を作りあげていた。
参加した人達は、きっとまた来たいと思うのではなかろうか。
忙しくて、移り変わりの激しい現代社会で、こんな活動の輪が広がる事を願いたい。
ホオル http//:husica.com/hooru.html
松山市久米窪田町
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